STLデータを作るのですが、ポイントは「造形物の物理的強度を考える」です。
今はリボンモデル(cartoon)を想定しています。ワイヤフレームやスティックモデルの印刷はまだ試していません。
出来次第報告します。
cartoonモデルの場合、ループ部分が最も細く、力がかかり折れやすいので、少々不恰好でもここを太くする
必要があります。最終的に印刷する模型が大きい場合は、ループ部分も拡大されて印刷されるので、それほど
太さを増やさなくても、折れることはないですが、今度は、ほかの部分の自重でたわんでしまうでしょう。
やはり太めに設定しておくことにこしたことはありません。
それと同時に、へリックスやベータシートの太さも増やしておきます。幅の数値をループ部と
同じにしておけばよいと思います。
VRML2と違って、色を考慮しなくてよいので(悲しいことですが)、データはすぐに作成できると思います。
スポンサーサイト
- 2012/09/14(金) 23:40:20|
- 未分類
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
やわらか模型の場合、カラフルな模型を打ち出すため、データはカラーを持ったまま加工する必要が
あったため、VRML2というフォーマットで編集をしていました。
それ以外のフォーマットでファイル保存をすると、カラー情報を失ってしまうのです。
PyMol,Chimera,molmolがそれに対応していました。
今度の場合、Cube付属のソフトが認識できるフォーマットはSTLです。
残念ながら、Chimeraしか対応していません。(molmolは未確認)
PyMolでvrmlで吐き出したのち、変換ソフトでSTLにするという方法も
あると思いますが、やはり簡便さを優先すると、使用するPDBソフトはChimera一択になります。
また、
RP-RasMolというのもあるようです。これは3D印刷用に特化した
RasMolのようですが、今回のCubeのような印刷方法のプリンタに有用かどうかは
わかりません。また特別に彼らとコンタクトを取らないと入手できなさそうです。
さてSTLのデータをさっそく作成しましょう。
- 2012/09/14(金) 23:17:07|
- 未分類
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
さて、Cubeの印刷の仕組み(ソフトウェア)について説明しますと、
Cubeは、専用の印刷ソフトで作成されたファイルのみを認識します。ソフトは、Cubeを購入し、
Activation Keyを手に入れて初めて、ソフトをダウンロードして入手することが出来ます。
このソフト「Cubify」は、まず、印刷したいオブジェクトデータをインポートします。
このインポートできるファイルは、STLのみです。まずここが「ラボでやろう」計画で重要な点です。
タンパク質分子のデータは、PDBビューワで編集します。そしてこれでいいなと決まったら、
(ここでも、印刷に適した編集の仕方というのが有ります。また機会が有れば説明します)
そのデータを、CADが認識できそうなフォーマットで出力(ファイルに保存)します。
ここで、良くつかわれるビューワを見てみます。
今は圧倒的にPyMolでしょうか。その次に、Chimera、そしてswiss PDBviewer?
昔NMRをしていた時はETHのmolmolを良く使っていました。操作が分かりづらいのですが、当時は
非常に綺麗にリボンモデルを描画するので気に入って使っていた記憶が有ります。
日本ではMolfeatが有ります。これは有料ですね。
- 2012/09/13(木) 18:36:46|
- 未分類
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
3DCubeの事を知ったのは、今年の初めくらいでしょうか。昨年から、卓上3Dプリンタがアメリカで
話題になっている事は知っていましたが、まだまだベンチャー臭があり、怖くて試すことをためらっていました。
しかしCubeが発表され、その概観、実際に動いている動画(Youtube)を見て、さらに、HPの完成度を見て、
これならプリンタを思い切って購入しても、なんとかなるのではないか。と思いました。
そして4月に3Dsystem社はHPにて予約販売を開始しました。私はシリコーン樹脂模型(以下やわらか模型)の
プロジェクトがひと段落した事も有り(このころは論文を持っていろんな雑誌社に投稿してはリジェクトを
食らうプロセスを繰り返していました)、新しく、この手軽に模型を作製できる(かもしれない)プリンタに
期待を寄せ、4月の末に購入予約を入れることにしました。
・・・さて、まてどくらせど、プリンタの出荷の連絡は来ません。問い合わせのメールにも、「注文が
殺到してて、対応で大変だよ!でも7月末までには何とかしたいと思ってるよ!」の返事がありました。
7月末まで待っても来ません。その頃ちょうどやわらか模型の論文がアクセプトされたり、プレスリリース
されたり、Gigazineの取材などで忙しかったので、正直来なくて正解だったかもしれません。
そして8月30日、とうとう出荷しましたのメールが来ました。
開封の様子、試し印刷などは、すでに他の方のレポートが有りますので、そちらを参考にしてください。
Cubify Cube 3D pritnerを買いましたCubify Cube 3D Printer 購入開封初出力記私の所でも、なんの問題もなく、試し刷り(rook)が印刷できました。
印刷時間は2時間弱かかりましたが、これだけの造形を、いとも簡単にこなすこのプリンタは「凄い」と
感動しました。
- 2012/09/13(木) 18:08:16|
- 未分類
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
このブログは、タンパク質の分子模型を、研究室で手軽に行う事が出来るよう環境を整えるプロジェクトを
立ち上げるために開設しました。開設者である川上勝は、シリコーン樹脂を用いた、柔らかく透明な
タンパク質分子模型を開発し、発表しました。これは分子表面を正確に模しているために、リガンドの結合や
タンパク質分子同士の会合等を、使用者が手元で実感でき、直観的な理解を促すツールとして期待されます。
しかしながら、その製作には、高価なカラー3Dプリンタと、CADの知識、シリコーン樹脂の充填技術等が
必要とされ、我々研究者がおいそれと製作できるものではなく、また模型会社(埼玉県川越市、スタジオミダス社
が製作しています)に製作をお願いしても、高価なものになってしまいます。現在、公的な機関との連携、
または製薬会社等のコンソーシアムなどの金銭的援助を募り、このシリコーン模型を安価で研究者の元へ
提供できるよう、また科学館や、教育の現場に広く使用されることを目指しています。
それとは別に、もっと手軽にタンパク質の分子模型を手にし、研究の場で当たり前のように、模型を使用して
思考したり、議論できる環境を整えることが出来れば、生命科学(分子生物学や構造生物学)が飛躍的に
進展するのではないかと考えています。そのためには、研究者が欲しい模型を手軽に設計でき(CADの知識
などなく)、自分の研究室で模型を製作できる事が必要です。
最近、低価格の卓上3Dプリンタが上市されました。これは主に欧米のベンチャー会社等から
販売されている物で、10万円強と、手が届きそうな価格なのですが、輸入手続きや、全て英語での対応等、
まだまだ一般の方が手軽に試せるものではないのが現状(2012年9月現在)です。
今回、川上研究室は、試みとして、3D sustems社のCubeを購入しました。このプリンタを用いて、
シリコーンの様な高度な機能を持った模型は無理ですが、手軽に、リボンモデルや分子表面モデルなどの
模型を製作できるかどうかの検証を始めました。
このブログではその経過を報告し、皆さんにもこのプロジェクトをリアルタイムに見守ってもらえるよう
開設しました。
長文失礼しました。では新プロジェクト「ラボでやろう。」開始です!
- 2012/09/13(木) 17:50:42|
- 未分類
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0